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社説 波紋

めでたし

 めでたしめでたし―と、物事が上手に運んだり、良い方向に進むなどの無事に一段落・決着したとき、喜ばしい気持ちを表現する言葉であるが、普段の日常生活において使うとなると稀で、昔話やおとぎ話の本を読まない限りは、その機会は少ないであろう

その由来は「愛でた神事」の風習の中から生まれてきたとも云われ、古くより人々に愛された言葉で、江戸時代には題名「めでたし物語」の作品が非常に人気を博したとの伝えも。めづ(愛づ)いたし(甚し)が成ったとの説などもみられる

 これ以上にない誉め言葉との意味も有しているのだが、他人・第三者から「おめでたい人」と呼ばれた場合には微妙に考えものである。立場、見方などですべてをハッピーエンド、最上級に捉えるのは難しいものの、あるパパの“これで良いのだ”と思うことも時には必要では。

[2024年4月7日付け本紙2648号掲載分]


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