社説 波紋
口蔽器(=マスク)
口蔽器。この当て文字、組み文字は“マスク”と読まれる。100年前にスペイン風邪の流行時に、ある新聞報道の記事内において用いられた表現となっている。この文字がキッカケとは限定は難しいが、日本国内にマスクが普及となる1つの出来事とも云われている。
マスクだが、新型コロナウィルスの影響によって品切れ・品不足、入荷未定の現象を巻き起こした。当たり前の事だが、多くの人が求めれば求めるほど需給のバランスは崩れ、深刻な社会問題化までに至ったのかもしれない。
今の時期、インフルエンザ・花粉症の予防、他人に迷惑を掛けないためのエチケット等々に多用されていた光景が一変。転売、買い占め・買い溜め、人の不安心理などの様々な要因が入り混じって起きたのであろう。増産によって市場を安定させて人々の動揺の鎮静化が図られているが、大半が使い捨てタイプであることを見直さなければ、根本的な解決にはならないのでは。
[2020年2月17日付け本紙2499号掲載分]
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