社説 波紋
令和初の 節分
新年が明けて既に一ヵ月が過ぎ去ろうとしているものの、まだまだ新年会など公私にわたり年始の行事を消化している現状の人も多くみられるが、来月早々には節分の日を迎える。金運や幸せを司る神様の歳徳神(としとくじん)が今年要る場所、恵方巻を食する際に向く一番良いとされる方角は西南西である。
この方角は、いったい東西南北を組み合わせた場合に全部でどれだけあるのかと疑問符も浮かぶが、ほかに北北西、東北東、南南東を加えた4つに限定される。古代中国で使われていた十干(じっかん)によって定められ、4つの恵方は西暦の下一桁のいずれかの数字に当て嵌まっている。この十干は風水などにも用いられているようだ。
邪気を払い、福を願うという意味もみられる節分の日。穀霊と云われる精霊が宿る五穀において、米よりも粒が大きいことから大豆には多くの精霊が宿るとされて、邪気を払うのに最適と因んで豆撒きがおこなわれている説や、魔の目に豆をぶつけて魔を滅する―の語呂合わせも。ただ、24節気の季節の別れ目を示すことから2月3日も含めて全部で年4回あり、特別なことをしなくても忘れてはいけないようだ。
[2020年1月27日付け本紙2497号掲載分]
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