社説 波紋
今年も七五三の時季に
月が変わり、初々しく小さな着物、スーツ姿などを見掛けるだけで、何となくだが微笑ましい気分になっている人も多いのでは。最近は、混雑を避ける、保護者の仕事、また沢山の親類に祝ってもらうためなど諸々の事情を踏まえ、従来の七五三の日である11月15日に拘らずに日曜や祝日、都合の良い日を選んでお参りがおこなわれているようだ。
七五三の由来は色々あるのだが、現在のように医療が発達していなかったことから、三歳頃より言葉を覚えてはじめ、平均的に七歳において乳歯の生え変わる年齢層では、成長に伴って特に病気になる確率は高いとされ、死亡率も同様の統計がみられている。元気に成長することは当たり前ではなく、そのことを表して「神の子」と言われていたとも。
子供の健やかな成長を願ってお祈りする行事・儀式は引き継がれており、今後も進むとされる少子化の社会環境下に有って後世に残すべきものだと思われる。偶然に見掛けた晴れ姿が、数十年後にはラッキー・シンデレラガール、ボーイに成長した姿で再見できるかもしれない。
[2019年11月7日付け本紙2489号掲載分]
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