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社説 波紋

チバニアン…

 チバニアン。この言葉をご存じであろうか。関東地方の一つの千葉県を発祥・由来とする料理、食べ物、または独特の価値観を持つ人たちを称している言葉ではない。

 国立極地研究所などが地質学上で約77万~12万6千年前の時代を「千葉時代=チバニアン」に提唱し、国際標準となる基準地の年代地層の登録へ向けて申請したものである。

 その地層の場所が千葉県市川市に位置し、ラテン語での表現を年代名に採用。ただ、同年代の申請にはイタリアからもおこなわれて、その名はイオニア海に因んでの「イオニアン」としていた。

 先ごろには国際学会において、チバニアンが国際標準地の答申を受ける選考がなされ、日本の地名が地質年代に初めて使用される可能性が高まった。正式承認になれば、同言葉は世界での多用が見込まれる。

 命名、派生の仕方は異なるが、ねじ製品においても屋号(一部含む)を採用したアイテムがみられ、なかには国際的な評価を受けて、企業PR効果は大きいようである。

 チバニアン。料理の名称ではないのだが、イタリアンファミリーレストランのサイゼリアは千葉県市川市を創業の地としている。偶然ではあるが。

{2017年11月27日付け本紙2419号掲載分]


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