社説 波紋
強まる健康志向・・・?
飲んだ時に(吸い)たくなる、タバコ・お酒の両方を嗜好とする人にとっては、何事にも代えがたい至福の時かもしれない。ただ、今はもう昔の話となり、取り巻く世間の環境は激変している。
強まる健康志向、受動喫煙防止法なども背景となって、多くの愛煙家が煙とともに消えていったものと思われる。渋々かもしれないが分煙、全面禁煙など自主的・公的にあらず受け入れている状況にある。
つぎは飲酒に対する規制が始まるのではないかとの噂が出ている。アルコールを原因に年間約三百万人死亡の統計がみられるなか、タバコと同様に国際保健機関WHO採択に基づいた国際動向に追随する流れが伺えている。
現段階では、どのような規制が盛り込まれるかは不明であるが、健康増進のための酒害対策は良いことなのだが、各国の取り組みの中には酒税の税率アップによる値段の引上げもみられる。
繰返しの税率変更がおこなわれてきた“百害あって一利なし”は健康目的だったと言い切ることは難しく、今度は“百薬の長”から徴収するのであれば、酒の勢いを借りることになるかもしれない。
[2017年4月27日付け本紙2398号掲載分
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