社説 波紋
電力自由化?
電力自由化。最近、この言葉を見聞きすることが多いのではないか。
今まで家庭や商店向けの電気は、各地域の電力会社だけが独占のように販売し、消費者は購入先の選択ができなかった。しかし4月1日以降より新電力等の電気を利用可能とする自由化が開始される。
その導入にあたって年明けの1月に電力会社を切り替えるための事前受付が本格化したことが背景にある。新たなビジネスチャンスに捉えて異業種をはじめ幅広い産業から登録小売電気事業者がみられるのだが、従来の使用料金との対比が先行したPRも窺え、消費者がデメリットを熟知しているかは疑問である。
脱原発、再稼働。個々の意見・思いがあるなかで、各事業者の販売電気の仕組は不明だが、当社の電気は“自然エネルギー(太陽光等)を原資”にしていますなどと全面的に打ち出す事業者があっても良いのでは。消費者のニーズは多彩で、コストよりも違うものを求めている場合もあり、前記のような選択肢があっても良いのでは…
[2016年2月17日付け本紙2355号掲載分]
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