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社説 波紋

ニーズを追及する姿勢はどの業種でも共通する・・・

 残暑が続いているが、数ヶ月も過ぎれば今年の夏も暑かったと振り返るのであろう。夏バテ、その特徴から食欲不振に陥った方も多いのでは。体調を考え、冷たい物だけを食すのではなく、たまには熱い食べ物をと思うが、ついつい冷たいほうに手が伸びるのも事実である。

 しかしながら、この季節には敬遠されがちな熱い料理の専門店が、閑散期、商売があがったりの状況から起死回生を狙い、多彩な料理においてこれまでの熱いという既成概念を180度転換した“冷やし”タイプの創作、提供がみられる。

 とある天ぷら店では冷やし天丼をメニューに載せ、ランチ時に訪れる周辺のOLや会社員等から多くの注文で好評を得ている。ご飯は氷でしめ、天丼の味となる天つゆはジュレ(ゲル状・ゼリー)に加工などの工夫が凝らされ、冷やし感を一層追及している。

 数知れぬ試行錯誤を重ねて現状の形になったのであろう。そこには料理人の“お客さんに喜んで食べて頂きたい”などとの思いが垣間見られ、プロ意識という点では工業部品等の分野であっても通じるものがあるのではなかろうか…。

[2014年8月27日付け本紙2302号掲載分]


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