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社説 波紋

冬のオリンピック と 鍋 

 冬のオリンピックがもうすぐ開幕する。東京大田区の町工場生産の下町ボブスレーの採用はならなかったものの、メダルに一番近いとされる女子高生ジャンパーの高梨沙羅さんに期待が高まる。あどけなさを残しながらも、寒冷空間の中で孤独との戦いにおいて、どこまで飛距離を伸ばせるか活躍を見守りたい。

 寒さとの戦いといえば、日本列島に襲い掛かっている大寒波からの豪雪ニュースには身震いするほどだ。僅かな暖かさを求め、風物の味覚でもと思い浮かぶ一つに鍋料理がある。鍋といえば、大勢で囲んでワイワイガヤガヤと食べるのが定番だったはずが、今では「一人鍋」たるものが流行っているらしい。

 一人前用の鍋容器、具材に調味料までの必要なものが全て商品化され、一人暮らしだけではなく、家族で異なるダシの味を堪能するのにも重宝されているようだ。コミュニケーションを図るはずが、上司と同じ鍋は…にならなければ良いが。


[2014年1月27日付け本紙2281号掲載分]


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