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社説 波紋

地道な活動のなかで発想の転換を図れば

 また、慌ただしい師走に追いまくられている。この時期、ニュースの1コマを必ずと言っていいほど飾るのが年末・年始に向けた買い物客で賑わう風景。その代表的な商店街に取り上げられるのが上野のアメヤ横丁。

 売り方も色々見られて、活気のある威勢の良い言葉につられ、ついつい買ってしまう客も居るようだ。チョコレートの販売も独特であり、片手に積み上げた商品の上へ、更にこれでもかこれでもかと商品を乗せていき、店側の提示金額よりも得をしたように錯覚させ、購買意欲を誘っている。一見、どんぶり勘定のようにも思えるが、確りとした原価計算がなされている。

 一方、ねじ業界では指定した数量に1個の増減も妥協の許されない数(かず)の品質ニーズが高まりを見せている。これまでの少ないよりも、多いほうが良いという勝手な論理が通用しなくなったわけだ。

 ただ、余分な数は不要との考え方をすれば、供給側にとっては今までの損が減ることになる。塵も積もれば山となる。地道な活動のなかで発想の転換を図れば、自ずと新たな道が拓かれるのではないであろうか…。

[2013年12月27日付け本紙2278号掲載分]


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