社説 波紋
加工組立型業種でも景況のマイナス幅が拡大
最近の景況調査結果では、鉄・非鉄・金属の基礎素材型3業種が不調だと取り沙汰される中、機械器具、電機、輸送機械の加工組立型業種でも景況のマイナス幅が拡大しているという。
企業庁の10~12月期景況調査でも、製造業の業況判断について「前期比横ばいとなっているものの機械器具、金属製品、家具・装備品等7業種でマイナス幅が拡大している」としている。
下請企業者の声を聞いてみると「円高により注文が来ても採算が合わないし、需要が弱いのでコストアップを価格に転嫁できない」(兵庫)とか「欧米及び中国の経済の停滞、国内需要の減少等、9月ごろから見積・引合いが減少」(埼玉)などと需要状況の悪化を憂慮する声が伝わってくる。
また、中国問題に引っかかりのある向きも相変わらず多く、「国内需要の低迷に加え、中国問題により輸出品の生産計画を大きく下方修正した。来月以降の見通しが不透明である」(茨城・電機)など、広い範囲で景況の天気は崩れだしているようだ。
[2012年12月27日付け本紙2242号掲載分]
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