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社説 波紋

日銀の短観

 日銀の短観では大企業製造業の業況判断が6月調査に比べ2ポイントほど悪化を示した。

 物が売れる10~11月需要期に業況軟化とは、いささか厄介な雲行きではなかろうか。やはり海外経済の減速は無視できないところだ。その影響が一番大きく出るのが自動車だ。自動車が悪くなると鉄鋼や機械がその巻き添えを喰って悲鳴を上げる。

 やり場のないそれらが下請イジメを繰り返す。業況悪化見通しの今回の日銀短観が悪い方向へ誘い込みそうである。自動車産業が製造業の担い手である限り、景気の行方を左右するのは仕方がないが、この後の成行きが気になる。

[2012年10月7日付け本紙2234号掲載分]


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