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社説 波紋

海外でのモノづくりに対してのメリット・デメリット

 東南アジア方面への日本メーカーの工場移転が目立つなか、海外でのモノづくりに対して、メリットを充分に生かしている企業もあれば、現地生産体制の穴的デメリットに苦しんでいる企業もあるようだ。

 先日トヨタがブラジルのソロカバ工場建設における開所式の様子をはなばなしく公表したが、同社は別として、多くを雇用しての現地生産「苦労話も尽きない」というのが実情だ。何といっても、現地生産のメリットを最大限引き出さねば、意味を成さない。

 出来上がった製品が市場に出て最終需要者に渡ってから、その製品の欠陥が指摘されて大騒ぎとなる例は少なくない。

 人も機械設備も万全というものの、出来上がった製品の品質や安全性は、やはりチェックするのは人間であり、それが決め手になろう。日機連の海外展開に関するシンポジウムで講演した川池同会標準化推進部長は、これらの関連性を「マネジメントの役割は人々に働きかけて全体の舵取りをすることだ」と述べている。経営のリスクを考えれば正にその通りだ。

[2012年8月27日付け本紙2230号掲載分]


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