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社説 波紋

春おとずれ桜花の季節

 虫も春のおとずれを知り土の穴からはい出てくる。ちょうど三月上旬の今がその陰暦二十四気(節気)でいう「啓蟄」である。啓蟄(けいちつ)ならずとも景気も厳しい寒さの穴から出てくると良いのだが、陽気を取り込みつつ移り行く強情な「季節」のようにはいかない。

 いわゆる、季節の移り変わり…とか申しまして、気まぐれにも季節は雨、カゼ、曇、晴れの勝手放題で、もうその勝手は始まっている。暖かくなったといっても長くは続かない。三寒四温は春のおとずれを意味するものとはいえ、季節の気まぐれの一つでもあろう。

 悪夢(東日本大震災)の3月11日以降思わぬ災難の通過で、列島の景気は予想外の展開となったが、ねじの主要需要産業が早い立ち直りをみせたのが当業界の救いといえよう。来月は桜花咲かす「穀雨」(こくう)という時候だが何事もない春を過ごしたいものだ。


[2012年3月17日付け本紙2214号掲載分]


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