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社説 波紋

自然災害の多い年

 震災後部品工場からの供給が滞り生産停止状態に陥った自動車メーカーが、今度もタイの洪水騒ぎで深刻に陥っている。

 トヨタは、トヨタ・モーター・タイランドのサムロン工場など3工場で10月10日より稼働を停止していたが、状況は変わらず今月5日まで稼働停止を延期している。3工場とも現在のところ洪水による被害はないという。

 タイ日産では洪水被害はないものの、一部部品供給が滞っているため現在生産を停止しており、当面10月28日までの停止を決めた―としている。問題は従業員が自宅を離れて避難状態にあることだといい、被害を受けている従業員のサポートを行っているという。

 経済産業省では、タイにおける大規模な洪水の発生により、多くの日系企業が被災し操業停止の状態にある状況に鑑み「浸水被害により操業できなくなっている日系企業の工場で勤務していたタイ人従業員を在籍出向の形で日本での就労を認めることとした」と、受け入れを公表している。とにかく、今年は「自然災害の多い年」を痛感する。                         
    

[2011年11月7日付け本紙2201号掲載分]


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