社説 波紋
6月月例報告では「震災の影響」は表現から消えて・・・
国内生産や輸出入、個人消費、住宅建設といった経済動向に「東日本大震災の影響により減少している」などの表現が目立っていたが、昨今はそういった表現が減ってきている。
たとえば、政府の月例経済報告をみても、5月月例では東日本大震災の影響により1、個人消費…このところ弱い動き。2、輸出…同じくこのところ減少。3、生産…同じくこのところ生産活動が低下している。4、企業収益…同じく下押しされている。
これが6月月例ではA個人消費…引き続き弱さがみられるものの、下げ止まりつつある。B輸出…減少していたが上向きの動きがみられる。C生産…上向きの動きがみられる。D企業収益…増勢が鈍化している。
いずれにせよ「震災の影響」は表現から消えており、経済への間接的ダメージは薄らいできていると受取ってもよさそうだ。
[2011年6月27日付け本紙2188号掲載分]
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