社説 波紋
22年工場立地状況
経済産業省が毎年発表している前の年の工場立地状況(件数)では、22年の立地件数は786件(1,074ヘクタール)で前年比81件の減少で、調査を開始した昭和42年以降工場立地件数は過去最低だった―としている。
同省によると工場立地件数及び工場立地面積の減少は、ここ数年の景気低迷の影響に加え、円高等の影響により企業の設備投資に対する投資意欲が回復しないことなどが要因と考えられるということだ。
そんな状勢下で立地件数の多かった業種はとみると、1位は食品製造業で「これは景気が悪くても食べない訳にいかないから理解できる」ということだ。2位は金属製品製造業で、このほうは理解に苦しむという。鉄や金属は景気に敏感で、まず第一に打撃を受けるはずで、まして工場立地とくれば尚更だ。しかし、金属製品需要を押し上げる何かが隠されているのだ。
それはエコカー等新時代を迎えた自動車生産の復活である。それが金属製品需要回復の裏付けとなったのであろう。
[2011年4月7日付け本紙2180号掲載分]
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