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社説 波紋

アジア市場が充実拡大する下で日本に外資がなだれ込んでも・・・

 暗いトンネルを抜けたら企業の業績は一気に晴天の極みとなったようだ。28日の日経の投資・財務面、見出しだけ拾ってみた

 「旭硝子、営業益2・7倍に」(海外で建築向け好調)「コマツ純利益3・6倍」(中国向け拡大)「ニフコ4~12月純利益2・3倍」(現代自動車向け受注増)「京セラ、10~12月純利益3・3倍に」(半導体用伸びる)「小糸製作、純利益77%増」(国内・アジア堅調)まずはこんな具合である。

 自動車部品のニフコが飛び抜けて良績を掲げており、自動車生産の回復が最大貢献したようだ。また京セラの3・3倍が示すように半導体の回復も目立つところだ。カメラが好調のキヤノンでも、その影で半導体関連が大きく顔をのぞかせているし、半導体製造装置のアルバックも売上が焦げついて純利益の足を引っぱるも、半導体製造装置や液晶パネルの売上げは好調に終結。

 反対に程度はそこそこだが減益見出しもなくもない。「日清食品HD、純利益3%減4~12月」「テルモ純利益14%減」(円高で海外採算悪化)「Hツーオー・リテイリング純利益14%減」「富士ソフト、4~12月営業利益5%減に」(システム構築が低調)といったところだが、いずれも景気情勢とは(敗因が)それほど係わりなさそうであり、総じていえば「大方が勝ち組に残れたのではないか」といわれる。結構な企業情勢ではないか…。アジア市場が充実拡大する下で、アジア中核拠点の日本に外資がなだれ込んでもおかしくない情勢だ。 


[2011年2月7日付け本紙2174号掲載分]


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