社説 波紋
部品取引の海外流出
ねじ業界の最大の顧客である自動車メーカーの生産回復・増加基調が続いている最近の生産(7月度)をチェックしてみると、トヨタが国内生産約30万台・前年同月比一五%増、海外生産が33万4千台・同六%増で世界生産は63万3千台の同一〇%増となっている。
ホンダは国内が8万7千台で同一〇%増、海外が22万8千台の同二七%増、世界生産が31万5千台で二二%増である。日産は国内9万7千台の五%増、海外22万4千台・二五%増、世界33万台で七九%増となっている。
生産の増加基調が定着する中で目立つのは海外生産の伸びで、自動車生産は正に海外主導の流れが定着したな…と思う次第である。その流れの中で気になるのが部品取引の海外流出・部品受注の現地化である。
前述7月生産実績から海外生産のウエイトをみると、トヨタが海外生産比率約五三%で国内を6ポイントほど圧倒。ホンダは海外生産比七二%で国内のそれは二八%と低い。日産は海外七一%、国内二九%である。
以上を上期ベースでみるとトヨタの海外生産比率は五六%、ホンダと日産が七二%ということになっている。
[2010年9月17日付け本紙2160号掲載分]
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