社説 波紋
6月終えて、ねじ主要需要産業は安定基調・・・
景気の現状についてみると大企業では順調に回復過程を歩み続けている。6月を終えて、ねじの主要需要産業の自動車、電機、各種機械産業などは安定基調の動向を示していて、ねじ需要も増加が続いている。
大企業部門の安定拡大に比べると、中小企業の業況は引き続き持ち直しの動きがみられるものの、建築関連、公共投資関連部門など一部の業種・企業等で弱い動きを示すなど、依然として厳しい状況にある。
経済産業省の調べでは4~6月期の中小企業景況は製造業の業況判断(DI)が輸送機械器具など輸出関連の業種を中心に好転を強める中、マイナス幅が大幅に縮小しているとしている。建築業はマイナス幅が拡大し、小売業などでは弱い動きが続いているとしている。
同調査から、中小企業の業況(4~6月期)をのぞいてみると、全産業の売上DIは前期より〇・七ポイントほど縮小幅を上げ、このところ五期連続のマイナス幅縮小となった。このうち、製造業は四・七ポイント増、非製造業は〇・八ポイント減となっている。経常利益DIは、全産業では同じく七・八ポイント増で五期連続マイナス幅が縮小している。製造業で一二ポイント増と大きく浮上し、非製造業でも六・四ポイント増でマイナス幅は縮小となっている。
地域別の業況判断では、全八地域中で四国でマイナス幅が拡大したが、近畿、関東、中部など七地域でマイナス幅が縮小した。都道府県別では鳥取、宮崎、愛媛の各県でマイナス幅が拡大し、大阪、長野、岐阜など三十五都道府県でマイナス幅が縮小し、三重県で横ばいとなっている。
[2010年7月17日付け本紙2154号掲載分]
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