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社説 波紋

ねじや部品等の価格も高騰情勢に含むセット化

 くり返すようだが、景気は回復基調を持続しており中小企業の業種では金属、機械関係の景況改善が目立つところとなっている。自動車、電機など機械工業が輸出向け好調等で生産が上向いているため、部品需要の増加が続くためだ。

 景況感が上向く一方で、経営の足を引っぱる懸念材料が芽を吹き出している。特に材料価格の高騰である。全国中央会の中小企業月次景況調査結果にあっても「中小企業の景況は改善の動きがみられるものの、内需低迷や低下したままの販売価格、業種間格差の拡大、原材料価格の上昇など、先行きには懸念材料も多く、全体的には依然として低水準にある」と指摘している。

 ねじ業界でも慢性的な材料価格高によるコストへのシワ寄せ・採算圧迫の傾向が相変らず改善されないまま、ここえきて更なる材料価格の値上げ攻勢に直面している。景気回復情勢に必ずついて回る「材料高騰」は、まるでセットになっていてボタン一つ押すだけの仕組の様である。

 ねじや部品等の価格も高騰情勢に含むセット化、その認識が一般化するまでスライド値上げを実施すべきだろう。


[2010年5月27日付け本紙2149号掲載分]


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