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社説 波紋

企業倒産件数も大幅に減少し

 梅散らし桜待てない春一番―木枯らしにいじめられた梅の花の悲鳴が消え去って、今や桜の時期であるがその春も峠を越えようとしている

 桜咲き春の嵐が目をさます―ここでも梅同様に桜が「花に嵐のたとえあり」とばかり吹き巻くられて身を削る。その桜花の舞を見ながら我々は、降り始めの雪道の如き桜の下でゆく春を満喫したものだ。だが、それも束の間、もう時候は穀雨(こくう)へと移り変わった。

 産業界も戦後最も深刻な不況といわれた一昨年来、嵐の下で身を削る思いで辛抱してきた。その甲斐あって、どうやら景気も回復し、企業倒産件数も大幅に減少している。不況風で奪われた懐の温もりを今や隙間風程度の下でその温もりを取り戻せよう。

[2010年4月17日付け本紙2145号掲載分]       


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