社説 波紋
中小部品メーカーの景気の回復点はまだ先の先?
米国の景気が改善しているし、わが国の景気も「二番底」の懸念がやわらいできたという。住宅着工も持ち直しているという。明るい情報が目に付く昨今だが、皮肉にも都心に雪が舞ってお天気が景気情勢を揶揄(やゆ)している風に思えた。
従って、二番底の懸念が薄れたなどとタカをくくっていると、都心の雪の二の舞いになり兼ねない。一番気がかりな「雇用情勢」が改善していない。いたるところまだ過剰感に包まれている。個人消費も置きざりにされているし、国内生産の動きをみても一進一退で設備投資に張りが見られない。
実需が伴わない中小部品メーカーの景気を展望すると、まだ回復点は先の先とみた方がよさそうだと新年各方面の感触だ。
[2010年2月7日付け本紙2138号掲載分]
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