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社説 波紋

日米の「ねじの貿易摩擦」の動向も今や忘れられ・・・

 昭和40年代から同50年代において日本製ねじ製品が米国市場を席捲し、米国内メーカーから訴えられ「相殺関税」をかけられたり、輸入制限措置をとられたりした、いわゆる「ねじの貿易摩擦」の動向も今や忘れられ風化しつつある。

 米国に向け日本が集中豪雨的に輸出した当時の状況が、そのまま今日の中国がやり兼ねない勢いである。まだ規模的には豪雨というほどではないが、流れは止められるものではないので米中の貿易摩擦は拡大必至と見てよさそうだ。

 現に、コンクリート材の補強用「PCより線」など中国製の鉄鋼製品(2品)が、中国政府が鉄鋼製品の製造・輸出を不当に支援しているという理由で、米商務省が相殺関税の適用判断でクロと認定し仮決定を下したと伝えられている。

 日本が繊維品、鉄鋼品・二次製品・ねじ製品等でヤリ玉に上げられた案件が中国で繰り返されるとは…。経済も生き物で、同じ病に侵されるということのようだ。

[2009年11月7日付け本紙2129号掲載分]


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