社説 波紋
経済産業省の8月鉱工業生産速報
景気回復基調が定着し経済産業省の8月鉱工業生産速報では6ヶ月連続で生産指数が上昇を示している。鉄鋼業から化学工業までの主要業種で黒三角(低下)が付いているのは金属製品工業だけ(季節要因で建設用が減少)。
9月についても大方の業種で上昇が予想されているが、金属製品は引き続き低下予想となっている。他の業種で在庫調整が順調なのに比べ金属はユーザーが在庫を持たないくせに納入を急がせるので、生産者在庫が大きくなっている。夏場は造らないで息がつける―という状況で、需要がないとか、低迷している訳ではないということだ。
一般機械(8%)、輸送機械(10・5%)などの高い伸び予想の下で、金属製品が悪い訳なかろう―ということだ。
[2009年10月7日付け本紙2126号掲載分]
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