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社説 波紋

大企業製造業の景況 本年終盤に水面上へ・・・

 製造業の生産活動には業種間で日ごと回復の動向が拡大しつつあるようだが、経済産業省が先般発表した5月の鉱工業生産速報では自動車、電子、鉄鋼など主要業種の回復を軸に全体で前月比5.9%の増加となり三ヶ月連続の上伸だとしている。

 前年同月比ではまだ三割方水面下で生産指数も79.2(17年=100)と低いが、普通乗用車、携帯電話、駆動伝導・操縦装置部品等の増加寄与から上昇幅が押し上げられるなど動向も活性化。
 
 同時に発表された「製造工業生産予測調査結果」では、6、7月とも生産は上昇見込みとしており、6月の3.1%増に続き7月も金属製品工業の持ち直しや輸送機械工業及び電機・電子機械工業等の続伸等から上昇基調で推移する見込みである。

 また、財務省の景況調査によれば、「国内の景況」について、21年4~6月期は大企業、中堅企業、中小企業いずれも「下降」超となっているが、同7~9月期では引き続き水面下ながら大幅に改善されて、更に同10~12月期には大企業製造業ではプラス17.3%と水面上に顔をのぞかす見込みだとしている。

 中堅企業でもプラス3.8%と頭を出す見込みである。中小企業では先行き見通しに対してはまだ「下降」超とするところが多い。


[2009年7月17日付け本紙2118号掲載分]


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