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社説 波紋

自動車業界も環境エコ元年か・・・

 自動車メーカーは現下の需要低迷、業況不振を打開すべく環境と低価格化を軸とした車の開発、発売に躍起となっている。市場もこのエコカーが下支えとなって生産面を刺激し、生産動向も上振れの傾向が増している。

 自動車不況の下でホンダのインサイトの売れゆきが好調だと騒がれており、今年1~4月の累計でハイブリッド車として第一位にノシ上がった。ハイブリッド車といえば、草分け的存在のトヨタのプリウスなのだが、これを超えたということになる。

 インサイトは今年2月にデビューしたばかりだが、優れた環境性能、使い勝手のよいパッケージング、189万円という手ごろな価格。不況のどん底から引き上げてくれたばかりか、車の新たな市場性を認識させてくれたという訳だ。

 後発車に追抜かれて黙っているトヨタではない。ハイブリッドカーのプリウス三代目を送り出した。三代目は「圧倒的な環境性能」「新開発したハイブリッドシステム“リダクション機構付”のTHS2を搭載」とあらゆる進化論をブチ込んで登場した。

 環境エコ元年というか、業界の仁義なき戦いというべきか。ニッサンも三菱も、富士重工もあとに続いて槍ならぬエコカー・エコ技術を振りかざして気勢を上げ始めている云々。

[2009年5月27日付け本紙2113号掲載分]


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