社説 波紋
いつまでもそのぬかるみに足を取られるな…
ポカポカ陽気に、こころよいそよ風。桜が散ってその花びらを踏みしめながら街行く人たちが日陰を選ぶほど、気温は初夏を通り越して夏そのもののきのう、きょうだ。
予想したとおり景気も厳しい冬の状況から様相を変えてきた。鋼材や化学、建材などの素材部門の在庫が大分減ってきたという。国内基幹産業の減産調整も更に圧縮の方向へ進んでいるし、米国の景気予測も下げ止まり経済成長率も終盤にはプラスに転じ水面上に復帰する見込みだとしている。
現状のマイナス基調の数字は、ここまでの悪い状況から生まれた数字で、後始末的なものが表面に出てきている訳で「いつまでもそのぬかるみに足を取られるな」ということだ。こういう時だからこそ前向きにものを捉えることが大事―とホンダの幹部。その通り同社は小川新エンジン工場を竣工させた。
[2009年4月17日付け本紙2109号掲載分]
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