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社説 波紋

原油安・原材料安を下請イジメ(圧力)に使わないでほしい…

 目まぐるしく変る経済動向。この変動の犯人はいうまでもなかろう「金融」と「原油・原材料」だ。金融は今なお景気の足を目いっぱい引っ張って最高潮の体で、正に悪ガキぶりを発揮している。

 片や原油・原材料の方は、最早や騒ぎ疲れの感からか逆に「原油・原材料価格下落」へと変転し、製造業を中心として収益改善効果が指摘される一方で、「製品値下げ圧力が心配だ」とする声の方が一段と高くなってきている。

 つい先日までは、原材料高騰により「価格転嫁が収益の生命線、経営のいのち綱だ」と値上げ運動を起したばかりなのに(その多くは答えを得ていないのに)風向きは原油安・原材料安に変わり、値上げが出来なかった者も含めて「製品の値下げ圧力」がかかってくる。

 この「下落」現象は正に下請イジメが多発することを示唆するものだ。大手企業、親企業は昨今の景気の急速な後退ぶりに形振りかまわず人切り・物切り・値段切りと三段構えの体だ。いままで微温湯につかり過ぎた反動を下請にかぶせるのはやめてほしいものだ。

[2008年12月17日付け本紙2097号掲載分]


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