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社説 波紋

今やあらゆる部門で中国減速のショックが…

 機械工業の生産が堅調に推移していれば経済(景気)は概ね安泰で、企業は収益順調、個人も所得安定、消費拡大し設備投資増加と、すべてが順調に回転する訳である。

 19年度も大方はそこそこの拡大基調(約4%増)で20年度へつなげたのだが(米国のサブプライムローンと世界経済不安が生じなければ)減速予想下であっても2~3%程度の伸びは期待できたはずだが、とてもプラス成長は難しくなった。

 わが国はオイルショックやバブル経済破綻など劇的な経済の屈折を克服しているので、多少の腰折れはあっても何とか持ちこたえるはずだ。ただし自動車生産の雲ゆきが懸念されるあたりは心配ではあるが…楽観はしないが悲観もしない程度とされる。

 だが、成長一辺倒できた最近の中国経済にとって相当程度のショックにちがいない。緩んだふんどしを締め直した途端。突然の金融引き締めに大慌ての体ではないか。

 その中国経済景気の減速が日本の機械工業を直撃。金属加工機械や繊維機械が飛ぶように売れた昨年度の動向がウソのようである。今やあらゆる部門で中国減速のショックが…。 

[2008年12月7日付け本紙2096号掲載分]


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