社説 波紋
過熱する中国部品業界の価格競争
中国の広州汽車と日本のトヨタ自動車によって2004年9月に設立された広州トヨタ自動車は、2006年5月に第1生産ライン完成の下に小型乗用車「カムリ」の生産を開始した。
計画どおり順調な経過を辿り現在年間20万台の生産を上げているという。中国内における自動車需要の増加と米国向けほか海外への輸出努力などによる生産拡大には目を見張らせるものがあり、すでにキャパシティーはいっぱいで新規の生産体制が必要となったという。
そのような経過の中で広州トヨタは、かねてより進めていた増産計画が進み(第2ライン=土地八十万平方米の新設)2009年半ばには12万台の新規の生産が可能となり、第1ラインと合わせて年間32万台の供給が果たせるということだ。
中国には日本のほか欧米メーカーなど昨今は群雄割拠の時代を迎えて、部品業界では過当競争による採算割れに「頭が痛い」という声も聞かれる今日この頃、退いた方が良いのか退いたら負けという事なのか、岐路に立っているという中での「今日もまた部品メーカーの中国詣」の報道が何となく皮肉っぽい。
[2008年6月27日付け本紙2080号掲載分]
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