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社説 波紋

現実の需要が乏しくとも、年度末には帳尻合せ的仕事が…

 製造業で働く人達に聞くと、2月・3月は休みが取れなくて付き合えないとどちらさんも同じような返事。年度変りで帳尻合せの道路工事でもあるまいに、2月の生産現場が仕事に追われている実態は見えない。

 2月の製造工業生産予測では、情報通信機器関係で上昇となった以外は全ての業種で低下している。景気のいい話に沸く輸送機械工業でも若干の低下を示し、波及効果にうるおう金属製品工業や一般機械工業は沈んでしまったようだ。

 3月は製造工業総合では上昇が見込めるとしているが、それは鉄鋼業くらいか、ねじ需要産業の輸送機械工業や電気・情報通信機器工業はこぞってマイナスの見込みとなっている(経産省の予測調査結果)。

 需要実態に乏しい中で、とにかく帳尻合せ的に工場を稼動させて新しい年度に入ろうとする流れが現下の実勢だ。


[2008年3月7日付紙面から]


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