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社説 波紋

連鎖の常識が変化するなかで…日本とアメリカの経済は?

 犬が西向きゃ尾は東。アメリカがクシャミすりゃ日本は風をひく。まあここまでは旧来の言い回しだったが、今日では「株価が下がりゃ消費が落ちる。消費が落ちてもトヨタは儲ける」といった塩梅で、常識にかからないことが滅多やたら増えた。 

 消費が落ちようが増えようが朝のラッシュの満員電車に変りはない。変ったことは、やたら人身事故が増えたことだ。いわゆる常識にかからないことは「悪い側」で起き易く、良い方で起きているのはトヨタ(2兆円収益)くらいなものだろう。

 年が明けて二ヵ月半が経過し、目先の明るさ加減もはっきりしはじめた昨今だが、アメリカのクシャミで出鼻を折られた日本経済には、あちらこちらで注意信号が点燈しており明けきれない状態が続いている。1月の消費動向調査によれば1月15日基準の消費者動態指数は前月比0,5ポイント落下の最低水準だと…。


[2008年2月17日付紙面から]


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