社説 波紋
中小企業政策をないがしろにするから頭でっかちの反動が株価の下落…
本格的な寒さを実感した1月第3週に入ってメディアは空前の株安を“一本調子の株価下落”と騒ぎ立てやり場のないままに経済政策に批判の目を向けてやまないようだ。
寒さがこたえて肩を丸めて行き交う人々が駅に着いて手にしている夕刊紙も「株安」とタレ幕を張る如くの大見出しに、何事かと目を見張らされる雪の23日昼下がり、コタツから出られない一日だった。
寒さを笑うように熱い記事もうらやましいや“外需好調で最高売上高”(工作機械上位3社の今3月期見通し=日刊工業新聞)ということでそこには「ヤマザキマザック、業界初三千億円超」、森精機の追い上げ急で「二千億円超に伸長」とあり、オークマだって負けてはいない「マシニングセンターなど大型機が好調で通期2千億円超」と、どれもハナバナしい限りの盛り上がりを表している。
日本の産業界も、肝心な中小企業政策をないがしろにするから頭でっかちの反動が株価の下落という型での「敵討ち」に出たのかも…。この先、頭が重過ぎてややもすれば卒倒しかねない、そんな企業も出かねない―。
[2008年1月27日付紙面から]
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- 中小企業政策をないがしろにするから頭でっかちの反動が株価の下落… 2008.01.27 日曜日