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社説 波紋

県と大学の特許共同出願増加、技術活用へ期待

 ねじの特許欄にも県と大学の共同出願といった特許公報を紹介する機会も増えている昨今だが、実際のところ産学官連携による基礎研究の成果を産業界に移転して多角的に利益を創出しようという政策がスタートして5年間が経過した。

 産業社会の合理性が焦点となりシステム化が進む中で、知的財産の運用もまた重視され、知的財産づくりの活動が盛んになっている。それを象徴するように企業と大学の共同研究が急増しているということだ。ちなみに2002年から2004年までのこの関係の特許出願件数をみると、慶應義塾442件、日大408件、京大401件、東北大340件、早大291件といったところだ。ねじの特許欄に名の出る東海大は10位の202件。

 18年度実績によると、企業の大学の共同研究、受託研究は弱実に増加傾向で共同研究の事例は全国で1万4000件を超えるまでになったという。

 特許は出願して取得するだけでは、防衛策の一助にはなる(大手企業はこの手法を重視する)が、新規の価値を生むには実施しなければ意味をなさない。特許技術を産業界に移転し、その成果が新たな核となるからだ…。

[2007年11月27日付紙面]


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