社説 波紋
米国経済好調下火も日本・アジアは景気拡大の基調
米国の景気が好調で消費拡大が続く下で日本の輸出は順調に伸び続けてきた。日本の製造の動向もそこそこ堅調さを保っている。しかし、いつまでも晴天は続かないものだ。
米国ではすでに住宅建設の減少や設備投資は弱い動きとなっており、GDPも減速をみせはじめたという。ただ、雇用面は改善の動きに変わりはなく、消費は緩やかながら増加しているということから、まだ好調時の余熱が残っているといった状況だ。
米の好調さが下火になると、不思議なくらいヨーロッパが浮上してくる。最近のユーロ圏の動向をみると、ドイツは生産が増加し、企業部門を中心に回復し増加の状況。イギリスも景気は回復しているし、全般にユーロ圏は生産と消費拡大を主体に景気は上向いているという。
日本も鉱工業生産の拡大、輸出の堅調な推移など国内需給は安定している。アジアでは中国の景気拡大が目立つところで、引き続き景気は好転から拡大といった基調の中で、固定資産は伸び率が高まっている。日本、中国の景気拡大がアジア地域経済を活性化させ、シンガポールやマレーシアの景気拡大をさそっている。韓国、台湾でも景気は緩やかに拡大しているという。
[2007年7月27日付紙面から]
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- 米国経済好調下火も日本・アジアは景気拡大の基調 2007.07.27 金曜日