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社説 波紋

機械工業でさえも…好調な生産活動が鈍化

 民間設備投資計画に明るさが…とか、回復感が増してきた…と報じられ、景気回復のけん引役に「設備投資の持ち直し」を挙げて止まらない昨今である。だが、内閣府・財務省の「法人企業景気予測調査」によれば2007年度設備投資計画は製造業で前年度比1・5%減、非製造業で同14・4%減と全体で9・9%減と大幅なマイナスの見通し。

 日銀短観では大企業の製造業で同2・5%増、非製造業で3・1%増と全体で2・9%増と、経済成長率2%以上を想定してのプラス見通し。

 公共投資の推移も3月以降2桁台の減少が続くし、建築関係も07年に入って新着工数も1から3月期が6%台の減少など鈍い動きが続く。それでも今後の建設生産活動は上向くとみる向きが多い。新日鐵が傘下に吸収する合同製鉄は、新日鐵の投入する(増資)資金で国内3工場の設備増強を図り、建築資材として使う線材や棒鋼を年間10万トン程度増産する計画だ…としている。

 輸送機械(自動車)や電気機械など機械工業でさえこれまでの好調な生産活動が鈍化する中、今や一進一退から二退感へと変わってきた。建築、建設はもっと悪いのでは。

[2007年6月17日付紙面から]


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