社説 波紋
知的財産創造・保護・活用に必要な「人材」確保
自分が発明した独創的技術等が模倣されないために特許法が制定され、保護されている。個人であれ企業であれ素晴らしい技術はその対価をもって保証されている。
昨今、わが国の産業界にあっては、ものづくりという言葉の裏に知的財産と言う大事なことが隠されていることをもっと認識すべきであろう。わが国の産業活動は、たとえば輸出を例にとれば、かつての単に物を輸出する、勢いにまかせて集中豪雨的に輸出するという形から、今日では現地に出てこれまでの輸出分野を現地化で代替する形に変わってきた。
モノ輸出から技術輸出に変わってきたといえる。経済産業省でもこのような状況を踏まえて企業の知的財産活動の実際を調査している。それによれば、知的財産を創造し、保護し、活用するための「人材」確保とその育成だとしている。
今日では知的財産の権利化や管理等のための体制構築が着実に進んでいるものの、そのテンポには不満だとしている。調査対象範囲でのことだが、我が国全体のその担当者は16年度4・6万人17年度5・2万人と聞く。
[2007年5月17日付紙面から]
バックナンバー
- 知的財産創造・保護・活用に必要な「人材」確保 2007.05.17 木曜日