社説 波紋
日米で設備投資拡大も“反動”を警戒
今年もすでに10月も終わり残すところ2カ月となった。10月もねじ産業をとり巻く需要産業は概ね絶好調の様相をのぞかせつつ堅調に推移した。
日銀の福井総裁は昨今の景気情勢を「息の長い拡大を続ける」と見解を示しているが、こういう好況下でも企業の中間期決済からは一概に「好況だ」とは言い切れない気がする。大の日立製作所やソニーが苦戦しているなど、跛行性を均(なら)せば、まだ景気は「中くらい」といったところだろう。
日本はアメリカ経済が落ちついておりリスクがない分だけ景気は上昇をつづけていると見る訳だが。
とにかく日本もアメリカも設備投資の拡大が景気を押し上げており、半ぱな寄与率ではないのだ。何が設備投資を煽るのか知れないが、必ずその反動はくるにちがいない。冬の時代が再び…は困ります。
[06年11月7日付紙面から]
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- 日米で設備投資拡大も“反動”を警戒 2006.11.07 火曜日