社説 波紋
薄れきてたプロフェッショナルへの意識
プロフェッショナル中のプロを自認していたという村上ファンドの村上世彰容疑者が「その私がとんだ過ちをおかしてしまいました」と人をバカにしたような言い訳会見を見て“腹を立った人も少なくないと思う。
メディアもこの発言に不快感を示しアレコレ論評したが、業界のある著名な人がこの論評を引用し、ねじのユーザー企業の経営者も「プロフェッショナルの認識を持ってねじを買ってほしい」と。
それほど昨今は経営のプロフェッショナルがいなくなった(又は)認識がなくなった--という訳。経営のトップがそうだから部課長、担当者が保身に固り、自己の利益主義に走ってしまうという訳だ。
福井日銀総裁が村上ファンドとのつながりを酷評され「世間はゆるさないでしょう」と終日ケンケンゴウゴウの雨の中で、日銀総裁にはプロフェッショナルの認識がいつの間にか「ゆがんでしまったのだ」と、批判の中味が人格に言及してきている。
[紙面(第2008号)から]
バックナンバー
- 薄れきてたプロフェッショナルへの意識 2006.06.27 火曜日