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社説 波紋

高額商品の低価格化で絞られる部品価格

 個人消費は順調に回復している。何がそんなに売れているのか、住宅か、自動車か、それとも家電か。在宅は別として、車、家電、カメラ、服、宝石どれも予想以上の伸び。機能性中心の昨今のニーズ。高い安いは二のつぎだという。先年までの消費者ニーズはどこかへ素っ飛んでしまったようだ。

 その一方で、高額商品の安値化がこれまた激烈だ。松下電器のプラズマテレビが1インチ当たり5千円。半年間で半分まで下げた価格設定すると公表している。松下の独走は許さないとする他社の動きからして、市場は1インチ5千円時代となろう。

 薄型・大画面。豪勢さで満足感を煽る訳だから、顧客の取り合いは詰まるところ価格となる。半年間で半値となるには、部品価格を絞って止まない。あるねじメーカーの方が薄型テレビの仕事(受注)はやめておけ、と言っていた。新しく機械を設置しても元は取れないそうだ。コストダウンに「面積の広いガラス基板を用い一度に多数のパネルを切り出す」としているが、これで半年で半値になるとは思えないのである…。

[06年3月17日付紙面から]


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