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社説 波紋

ボルトの折損事故の多発

 ボルトの折損事故、さいきん余り聞かないが表面に出てこないだけで、結構発生している。トラックのトレーラ継ぎ目金具のボルトが飛んで物損事故でボルト製造メーカーがペナルティーを課せられた。それは大部まえの話。それ以来目立った事は聞いていない。

 不可解なのが先月の関西電力美浜発電所の充てんポンプマニホールドカーボルトの損傷事故。先月19日原子炉建屋地下1階の充てんポンプ室内で、シリンダー吸い込み側マニホールドカバーのボルト四本のうち三本が折れ、ナットと共に落下しているのを発見。念のため別のシリンダー吸込み側カバーボルトを調べると一本が折れていたというのである。この事象で外部への放射性物質の影響はなかった。

 運転員の巡回点検によって発見されたというのであるから、放っておいて起きた訳ではない。損傷したボルト、ナットは、ボルト先端がナットにはまったまま寸切り状態。明らかに設計ミスと判る。原子炉のような重要施設にしては次元の低い事故例だ。


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