ときめき
人というものは、何かに対して胸が躍るようなことが無ければ老けてゆく――。
あるお客様が夕方17時頃になると浮足立ってそわそわする。心が騒いで、早く銀座に行きたくてたまらなくなる、と仰っていました。銀座で飲む事が楽しみで仕方ない。それも毎日そんな感じだった、と。そういう遊びを卒業して、そんな時代をふと立ち返ってみると、自分が馬鹿馬鹿しく思える、そうも仰っていました。 ――馬鹿馬鹿しい? 私はその言葉をお聞きして「間違っている」とはっきり思いました。心躍る事って、良いに違いないからです。きゅんとする、胸を躍らせる感情というのは脳への素晴らしい刺激。脳内に幸せな物質が流れる方が、人間老化しないものです。嫌な事をしているよりも好きな事をして過ごした方が精神衛生上良いに決まっているし、単純な繰り返しの毎日よりも刺激がある日々の方が人生は豊かです。
銀座は、確かに毎日刺激です。ホステス側としても素敵な出会いが沢山あります。それは、お客様に対してだけでなく仲間の女性たちに対してもそうです。外見のみならず、内面がきれいな女性って同じ仲間として良いなって思いますよ。
さてさて、かくいう私も自己投資の為、ある憧れの方のセミナーに行ってきました。テレビで観させて頂いて凄く惹かれた男性なので “現物” に会えるチャンスがあるなら会いたいって思ったんですね。実際にお目にかかってみて、アイドルを応援するファンの気持ちが分かった気がしました。セミナーで身近な距離にいると、ときめきが半端なく襲ってきたのです。学生時代に甘美な悦びを知るような、まさにそんな感覚です。自分で胸の鼓動がドキドキと聴こえ、本当に驚きました。私の場合、社会人になってから何かに感動して胸が熱くなることはあれど、異性にドキドキする、という事があまりなかった気がします。だから、この歳でこんなにも胸をときめかせてくださった憧れの方には感謝しかありません。私の場合、ときめく事で、その方の本を読んでみよう、その方の生き方で感銘を受けた考え方や行動を自分の生活に取り入れてみよう、と努力するようになりました。
銀座でワクワクを体験する事、心が弾む女性との出逢いは、あなたの日常への素敵なエッセンスとなり得るでしょう。馬鹿馬鹿しくなんてない。自身を輝かせてくれる素晴らしい媚薬なのです。
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- ときめき 2024.01.07 日曜日