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種を蒔く人

『自分で小さなお店を始めようと店舗探し中なんです』

『リニューアルオープンさせていただく予定です。もし万が一、お勤めに関してお考えになる事があるようでしたら、一度ゆっくりとお話しさせて頂けましたら幸甚に存じます』

 そんな便りが届きました。こんな時代にも、前向きにもがいている仲間の連絡を受けるとグッと込み上げるものがあります。現状維持は衰退の始まりと言われますから、常に考え、行動する果敢な姿勢がどんな時代にも求められます。夜の世界に生きる私達だけでなく、その姿勢は昼の世界に生きる経営者にもお勤め人にも求められています。人は何か目的があるとき、常にその方向を向いて考えています。――どうしたらコロナに感染しないか、どうしたら生活を守れるのか、どうしたら利益を回復できるのか、どうしたら状況を継続できるのか……などなど。先の見えない時代の中で、新しい事を始めようとするには常に不安が付きまといます。それでももがいて、新しい事に取り組む姿勢を私は心から尊敬し賛辞を贈りたい。なかには厭味を言う人、否定的な意見を言う人も居るでしょう。そんな逆風の中でも貴方が新しい事に取り組むなら、私はその話を聞きたいし後押しの言葉を掛けたいと切に思います。

 若輩者の私が先輩の殿方にアドバイスなんてとんでもない事ですが、もし困っておられる事や問題がおありなら、「紙に書く」事をおすすめします。客観的に眺める事で、何が問題なのか、それを解決するにはどういうプロセスが必要なのかが明確になるからです。私自身、悩みや目的があるとき、紙に書き起こすようにしています。頭の中で考えているより、整理整頓出来て、断然解決が早いのです。

 ワクチン接種も始まり、ポストコロナに移行しつつある今、生きるという事、そしてその生き方に対して何が求められているのかを常に考え、果敢な姿勢で歩みを進めるのなら、きっと素晴らしい結果が生まれます。何もしなければ何もないまま終わってしまうけれど、種蒔きをすれば芽が出るかもしれない。豪傑な仲間たちの姿勢に、希望の蕾が膨らむのを見ている気がしています。





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