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「最強のパワースポット」

 「生霊が付くぐらいだから、負のスパイラルだね。一回実家に帰った方がいい。墓参りをして守護霊のパワーを高めてくるんだよ」

 生霊事件(前回記述)から店長にそう言われ、私は日帰りで兵庫の山奥まで帰省します。本当に仕事にのめり込んで土日なく働いている時期(土日もゴルフや食事会などお客様とのお付き合いがあります)でしたから、正直、時間を削られるのは勿体なく思いましたが、生霊が憑くという現象は二度と経験したくありません。私は朝から新幹線で実家に向かいました。久々の実家には懐かしい匂いが漂っていました。山に畑に川、東京には流れないゆっくりとした空気感。線香とお供え花を持って墓に行くと、様々な記憶が蘇りました。不思議なものです。あんなにあくせく時間に追われていたのに田舎へ帰ると時間の流れがゆっくり、まったり。心が穏やかになって「英気を養う」ってこういう事なんだなぁって実感しました。足元の野草や花が可愛らしく、空は一段階も二段階も青さを増して澄んで目に映る。そんな気付きすらありました。銀座という世界に長い時間いた所為で失われていた本来の感性が蘇ったのでしょう。「忙しい」は字の如く「心を亡くす」。そうなって余裕がなくなってしまえば、人やお金……運気が去っていくのです。お墓を掃除して花を生け、線香を立てて「帰ってきました。いつも御守り下さってありがとうございます」と手をあわせると心が静まり浄化されてゆく気がしました。
 
 成功する人は墓参りを欠かさないと言われますが、なるほど、成功者になり得る秘訣がそこにあると言われるのは、色んな物事を大事に出来る細やかさを持ち合わせた人が墓参りするからなのですね。極端に信心深い必要はないと思います。お盆の時期にもし余裕がなければ時期をずらして参れば良いと思うのです。時間や体に余裕のある時に、その地を想ったり、その地に赴いたりすればいい。生まれた地に感謝をする事は自分を丁寧に扱っている事に繋がります。自分の生家やご先祖様のいるお墓は最強のパワースポット。暫くお里と疎遠になっておられるあなた、一度足を運んでみてはいかがでしょうか? そこはとても心安らぐ場所であるはずです。





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