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「波長」

 「あ、心地いい」「この人といると何となく元気になれる」そう感じる人っていますよね。特別に大好き! ……というわけでもない。でも何故かその人といると落ち着く。もしくは価値観や仕事に取り組む姿勢が似ている。感覚が似ている為、相手の言わんとしている物事が分かる。それは波長が合っている人なのです。波長が合う人とは、自然と長続きします。自分が心地いいと感じると、大概の場合相手もそう感じているからです。自分の心は相手の心の裡を映し出す鏡なのです。

 さて、お客様とホステスの関係にも波長の合う・合わない、があります。お客様と自然と気が合うと良いけれど、そうでない場合は相手に合わせる必要があります。知り合って最初のうち、私たちは自分を殺して、十中八九、お客様のペースなりご都合なりに合わせます。お客様の気質や好みを観察しているのです。職業柄、そういう事になれてくると、波長の合う相手って作り出せるのだと気づきます。営業職に就いておられる方ならそういうのが職業病って言うんだよって、解っていただけるかもしれません。お客様の前ではみんなニコニコしながら「へえ〜!」「凄いですね!」「なるほど!」って驚いたり相槌をうったりします。お客様からすると、話題はなかなか途切れないし、気遣いはしなくていいし、自分を理解して存在を肯定してくれる……とっても気分が良い。この子といると安らぐ、きっと波長が合うんだなって感じるわけです。そりゃあそうです。私たちはプロなので、お客様を気分良くして差し上げなければならない。そうして段階を踏むと、お客様側も気に入っているホステスとの約束(お店に行く・同伴する等)を守り、困っているようなら(売上ノルマ)必ず助けるようになってくださる……良好な関係の構築です。まずは相手を受け入れる事で徐々に相手に受け入れて貰える。

 もともと波長の合う相手なんて数少ない、ごくごく限られた存在だと思います。即ち、お客様とホステスという関係においては、持ちつ持たれつの関係を築いてゆく事が鍵となります。波長が合っているという心地の良い錯覚、あなたも陥ってみませんか?





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