糖尿病自己管理教育を支援、IDFがフィリピンで
【ブリュッセル、マニラ7日PRN=共同JBN】国際糖尿病連合(IDF)BRIDGESトランスレーショナルリサーチ(臨床応用)援助計画は、地元の健康管理職員を使って地方の共同体で文化的に適切で改善された糖尿病介護を提供するフィリピンでのパイロット研究に資金を提供する。
これは共同体ベースの「糖尿病自己管理計画(DSME)」研究で、フィリピン人の糖尿病患者が効果的な糖尿病管理のために必要な知識、自己管理行動、生活態度を身につけるのを助ける。フィリピン大学内分泌・糖尿病・代謝科-フィリピン総合病院はフィリピンのバタンガス州サンフアンでこのパイロット研究を開始する。
研究の共同研究員であるグレゴリー・A・アルデナ博士は「IDF・BRIDGESの研究資金援助はこの野心的な共同体ベースの糖尿病計画の現実化に必要だ。このパイロット研究は長期的な自己管理方式による包括的な糖尿病計画の一環であり、糖尿病の負担を軽減し、国内全土で『共同体糖尿病介護のモデル』になって、最終的には地方共同体で暮らす恵まれないフィリピン人の健康上の格差を解消することを目指している」と語っている。
IDFはBRIDGESを通じて、研究結果を健康管理プロバイダーが提供する質の高い介護、サービスの提供に役立てることにコミットしている。フィリピンでの糖尿病教育計画は革新的なアイデア、健康管理コスト節約の可能性があること、持続的な計画、結果がほかの状況でも広く応用できる機会があることによって、ほかの10件のトランスレーショナルリサーチ・プロジェクトともに援助対象に選ばれた。
この教育計画はバランガイ・ヘルス・ワーカーズ(BHW)を健康教育職員とするサポートを受けて、地元に適した教育資材を使うことによって文化的に適切な包括的糖尿病教育を行う。このパイロット研究は長期的な自己管理方式による糖尿病計画の一環であり、自己介護と生活習慣の改善によって糖尿病の負担を軽減することを目指している。
IDF・BRIDGES審査委員会のリンダ・シミネリオ委員長は「フィリピンの糖尿病自己管理計画は、IDF・BRIDGES計画が達成を目指しているものの核心をつかんでいる。この計画には糖尿病患者の生活を改善し、バランガイ・ヘルス・ワーカーズの糖尿病の知識を高めて質の高い介護をサポートする能力を持たせる可能性がある」と述べた。
IDFはイーライリリー社からの教育資金援助でBRIDGESを独自に運営しており、世界で糖尿病の介護、予防、治癒を促進することにコミットしている。
IDFは約2億5000万人にのぼる世界の糖尿病患者のための世界的な擁護組織である。160カ国以上にある約200の糖尿病協会の代表組織である。その任務は世界で糖尿病の介護、予防、治癒を促進することである。IDFは世界保健機関(WHO)と公式関係のあるNGO(非政府組織)で国連広報部と提携している。IDFは世界糖尿病デー、「糖尿病のための連合」キャンペーンを指揮している。詳しい情報はwww.idf.orgへ。
BRIDGESはIDFの世界的なトランスレーショナルリサーチ援助計画である。糖尿病の予防と管理のために現実世界で採用できるようなコスト効率のよい持続可能な方法をサポートする提案を募集している。プロジェクトは、糖尿病の予防と治療、1型、2型の糖尿病の介護の改善、合併症の発症遅延に効果があることがすでに試験で証明されている方法に基づいていなければならない。提案する方法は臨床行為、個人、共同体に広く普及する可能性があるものでなければならない。詳しい情報はhttp://www.idfbridges.orgへ。
フィリピン大学内分泌・糖尿病・代謝科-フィリピン総合病院は同科の医長、実習フェローが関係する独自の研究活動、資金提供を受けた研究活動に機会を提供している。これらの努力は地元でも、国内的、国際的にも評価を得ている。
(共同通信PRワイヤー)
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- [国際情報]糖尿病自己管理教育を支援、IDFがフィリピンで 2008/05/07 水曜日