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テイジン・アラミド、オランダに世界最強テープの工場

【アーネム(オランダ)13日PRN=共同JBN】テイジン・アラミドは13日、世界で最も強度が高いテープ「Endumax」を生産する新工場を、オランダ・エメンのエムテック工業団地にオープンした。帝人グループはこの高性能・高密度ポリエチレン(HP-PE)テープを製品に加えることにより、世界のスーパーファイバー・マテリアル市場でリーダーとなるための新しい一歩を踏み出した。

オランダは過去数年間、帝人のアラミド繊維「Twaron(トワロン)」などスーパーファイバーの生産により、世界で大きな役割を果たしてきた。Endumaxのユニークな特性とエメンでの生産開始によって、そのスーパーファイバーに新しい素材が加わる。Endumaxは2015年までに最低15%の世界シェアを獲得する計画で、生産能力は2012年末前に年間1000トンに達する。帝人はEndumaxの生産に数千万ユーロを追加投資し、オランダ北部経済の活性化と数十人の雇用創出に貢献している。

Endumaxテープは特殊な超高密度ポリエチレン(UHMWPE)でできており、同じ重さの鋼鉄より11倍強度が高く、硬さは炭素繊維に匹敵する。このテープは極めて強く、耐化学性があり、もろくはなくて軽い。薄くて平面の形状で簡単かつ効率的に利用できる。例えば防弾ガラスや管、高性能合板のほか、防護手袋やロープ、ネットなどのテープに活用が可能だ。

市販の多くのポリエチレンテープの生産とは異なり、Endumaxテープの生産は溶剤を使わない。エネルギー消費が低く、大気や下水への低排出のため環境への悪影響が抑えられるという利点がある。このためEndumaxはユニークで革新的、さらに持続性のある製品として、多くの異なる市場で付加価値を生み出すことになる。

Endumaxは日本で開発が始まり、アーネムにあるテイジン・アラミド開発センターの協力で改良が進んだ。日本とオランダ両研究所の協力の成功と、オランダのテイジン・アラミドの生産地の知見よって、帝人の取締役会は最初の工場をエメンに開設することを決定した。


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