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消費回復を宣言、インターナショナル・セメント・レビュー

 【ロンドン6日PRN=共同JBN】英国に本拠を置くインターナショナル・セメント・レビュー社(International Cement Review)はこのほど最新版の「グローバル・セメント・リポート(Global Cement Report)」を発行したと発表した。400ページに及ぶ世界セメント業界の分析と予測からなるもので160カ国以上を比類のない詳細さでカバーしている。

 同レポートを要約したところによれば、世界のセメント消費は2008年には28億3000万トンと2・4%落ち込んだが、その後回復し、2009年には29億9800万トン、2010年には32億9400万トンと過去2年間は5・9%、9・9%の年間成長率を示している。2012年までには世界のセメント消費は記録的な38億5900万トンに達すると予測している。

 世界のセメント統計のトップに立つのは中国で、2010年の消費量は18億5100万トンになり、2004年レベルの2倍近くになった。2番のインドの消費量は2010年には2億1200万トンを記録している。3番目の消費大国の米国は需要が落ち、6900万トンだった。

 セメントならびにクリンカーの国際貿易は2010年には1億5000万トンだったが、そのうち海上貿易によるものは1億500万トン。上記の国際貿易データには約5000万トンのクリンカーが含まれている。

 セメント、クリンカーの輸出面で注目されるのはトルコが最大の輸出国となったことで、2010年は1900万トンを輸出し、1700万トン近くの輸出をした中国を追い越している。タイは3位で1400万トンのセメントとクリンカーを輸出した。

 世界最大のセメント、クリンカー輸入国はバングラデシュで2010年の荷渡し量は1200万トンを越えた。続くナイジェリアは700万トン、米国は600万トン弱だった。米国は2006年の3600万トンから下降している。

 世界のセメント販売で首位の地位を保ったラファージュ社(Lafarge)の販売量は1億4120万トン、金額で158億8400万ユーロだった。続くホルシム社(Holcim)は販売量1億3670万トン、金額で156億9100万ユーロ。3位はハイデルベルクセメント社(HeidelbergCement)で、その後はセメックス社(Cemex)、イタルチェメンテ社(Italcementi)とブッジ・ユニセム社(Buzzi Unicem)と続く。しかし、セメント生産能力で世界の首位に立つのはホルシム社で、2億1200万トンの生産能力を持ち、ラファージュ社を1100万トン上回っている。

 「グローバル・セメント・レポート」には国別のセメント予測も含まれており、2012年までの消費、生産、輸出、輸入をカバーしている。同レポートはユニークな参考資料になるもので、過去20年間の統計データをエクセル形式で国別、地域別に分けた必携のCDも付録についている。

 同レポートはウェブサイト(http://www.cemnet.com/publications/GlobalCementReport9)から購入可能。


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