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バッテリーなど自動車動力源、研究開発・投資に熱心なドイツ

 【ベルリン5日PRN=共同JBN】自動車用バッテリー産業は、経済危機にもかかわらず急速に成長している。ハイブリッド自動車と電気自動車に対する関心の高まりが、バッテリーのイノベーションと市場成長につながっている。ドイツは研究開発における大きな投資によって、この市場部門でグローバルリーダーになる立場にある。このような動向の結果からドイツにおけるビジネスチャンスについて、ジャーマニー・トレード・アンド・インヴェスト(ドイツ貿易・投資振興機関)は、6月8-12日に米カリフォルニア州ロングビーチで開かれる「先進自動車バッテリー&ECキャパシター会議」で説明する。

 フラウンホーファー誌によると、この部門はほぼ9億米ドルの(ドイツ)国内市場売買高があり、2015年には100-150ドルほどに成長する見込みである。ドイツの自動車産業はこの動向を加速している。大手のドイツ自動車メーカーは多様なバッテリー支援輸送ソリューションについて取り組んでおり、10種類以上のハイブリッドと完全電気自動車モデル2010年までにリリースされる予定である。この中にはダイムラー、BMW、ポルシェ、アウディ、フォルクスワーゲン、オペルからの新しい自動車が含まれる。

 この分野の協力は、国際的な提携関係と投資に数多くの可能性を提起する。例えば、ダイムラーはカリフォルニア州にある新興企業テスラ・モーターズの10%の株式を取得することを決定した。同社は今年末に量産を開始するダイムラーのスマート車種の電気自動車バージョンにバッテリーを供給した。ダイムラーはまた、リチウムイオン・バッテリー開発をさらに進めるため、ドイツのエボニク社と戦略的提携関係に入った。

 ドイツ連邦政府は最近、電気動力化に対する国家戦略会議の一環として、2020年までにドイツの路上に100万台の電気自動車とプラグイン・ハイブリッド車を走らせる目標を設定したが、それによってドイツは世界の主要市場になる。このためドイツ政府はバッテリー研究から市場の実現まで全プロセスを支援する計画である。

 産業界は多くの要因による政治的支援から恩恵を受ける。それらはバッテリー動力車が二酸化炭素ガス排出を減らす長期的可能性を持つこと、それが世界的温暖化を抑制し、外国からの石油依存を減らすことなどである。同時に、バッテリー動力車は騒音や公害を減らし、より質の高い生活に貢献する。

 政治的レベルの貢献は、現行の景気低迷に照らして強化されてきた。ドイツの経済刺激策の枠組みの中で、7億ドル余りが電気動力分野の研究資金として割り当てられた。また新しいバッテリー技術とともにその他ハイブリッド駆動と燃料電池技術を開発するため、低利子ローンや助成金を受けることも可能となる。

 ジャーマニー・トレード・アンド・インヴェストは、今年の「先進自動車バッテリー&ECキャパシター会議」のブース501/600に代表を送り潜在的な投資家に対応する。

 ジャーマニー・トレード・アンド・インヴェストはドイツ連邦政府の外国貿易と国内投資新興機関。この組織はドイツ市場への進出を図る外国企業に助言、サポートを行い、外国市場への参入を求めるドイツ企業を支援する。すべての問い合わせは極秘に処理される。


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